さて、フットバッグで上達するために、何を一番最初にやらなければならないでしょうか。
この問いについては、実はどの競技にもほぼ通じる事なので、おそらくフットバッグでも同じことが言えるだろうと思います。
それは、「持久力を鍛える」事です。
フットバッグに限らず競技で高いレベルを目指すならば、練習の質・量ともに充実させていかなければなりません。
人が鍛えられる持久力や集中力の持続力には限りがあります。そのことを考えると、一度の練習で連続して3時間行う、というのが一つの目安になるでしょう。
3時間より練習量が少ないとどんなに質の良い練習を行っても量が不足しますし、これより多いと今度は質を維持するのが難しくなるでしょう。
もっとも、日に応じて±30分程度の増減は十分許容範囲だと思いますが、多いにせよ少ないにせよそれを超える範囲での練習になるならば、練習内容を見直すべきだと思います。
要は、3時間程度連続して、集中力を保った練習を行えるだけの持久力をまずは身に付けないと、高いレベルを目指すために必要な練習量をこなせないということです。
なお、一般的に「体力がある」という表現を「持久力がある」と似たような意味で使う人が居ますが、本来両者は違うものなので混同を避けるためにここでは持久力と書きます。
また、持久力を鍛えると言っても、二つのアプローチがあるので、まずはそこから説明したいと思います。

(1)一つ目のアプローチ~最大値を増やす~

持久力を身に着けるといった場合、最初に思い浮かべる方法は長距離走(ランニング)という人が多いのではないでしょうか。
持久力は単純に数値に表せるようなものではありませんし(タイムなどは測れますが)、簡単に量として表せるような物でもありません。
しかし、ここではそれを承知の上で持久力という値があるとするならば、長距離走を行うというのはその最大値を増やす行為です。
ちなみに、フットバッグの練習を一定時間行う事も、当然ながら持久力の最大値を増やすのに一定程度効果はあります。
持久力にも実際にはさまざまな種類があり、運動強度の高い運動を断続的に繰り返すことのできる持久力というものもありますし、運動強度がある程度低い運動を長時間行うという持久力もあります。
長距離走は、それら全てにおいてある程度効果のある、万能型の持久力トレーニングとなるでしょう。
基礎的な持久力を身に着けるトレーニングとして最適なものでもあるので、ほぼどのような競技レベルの段階においても必要なトレーニングとなるでしょう。もっとも、これだけでは当然十分とは言えませんので、フットバッグの競技特性に合わせた持久力のトレーニングも後々必要になるでしょうが、これについてはまた別記事で詳しく書きたいと思います。

(2)二つ目のアプローチ~消耗量を減らす~

持久力を鍛えるというとどうしても最大値を増やすことを考えがちですが、消耗量を減らすという視点もとても大切です。

例を挙げて説明しましょう。

フットバッグの初心者が、クリッパーの練習を行う場面を想定します。ここでは100回クリッパーを行うとしましょう。
おそらくその人は、何度も失敗しながら、100回のクリッパーをこなすでしょう。合間にそれなりの休憩をはさむ必要もあるかもしれません。
100回終えたころにはそれなりに持久力を消耗しているでしょうし、集中力もある程度減退しているはずです。
一方でかなりの上級者、例えばvasekやhonza(ともに世界大会で1位の経験あり)がクリッパー100回を行う事を考えてみるとどうでしょうか。
おそらく、その二人ならば鼻歌交じりに100回をあっさりとこなすでしょう。下手をすれば、ウォーミングアップにすらならないレベルかもしれません。
この差はどこから生まれるのでしょうか。勿論、上級者が持久力に優れているという面もありますが、当然それだけではありません。
上級者は、当たり前のことですがクリッパーの動きに熟練しています。
無駄な動きが無く、無駄な力が入らず、集中力もさほど必要が無い(無意識レベルで行える)。結果として、消耗するエネルギーが非常に少ないレベルに達しているのです。
つまり、クリッパーという動き一つをとっても、熟練しているかそうでないかによって、消耗するエネルギーが全く違うということです。
これが、持久力の消費量を減らすというアプローチです。
これについては、その動きに熟練していくしか方法が無いので、実際にフットバッグを練習するしか(上手くなるしか)ありません。

さて、持久力を鍛えることについて二つのアプローチを説明しました。

これらのことを踏まえ、様々な競技レベルにおいて、どのような比率でどのような練習あるいはトレーニングを行えばよいかということについて、次回の記事で掘り下げていきたいと思います。