いかに好気呼吸が効率が良いと言っても、使用するエネルギー源がグルコース(グリコーゲン)だけではすぐに体内に貯蔵している分が尽きてしまいます。
グリコーゲンの貯蔵量はトレーニングなどによって増やすことがほとんどできません。
グリコーゲンは肝臓、血液中、筋肉などに存在しますが、それぞれに存在する限界があるためです。
筋肉量が増えればその分貯蔵量は増えますが、当然消費量も多くなりますのであまり持久力に効果的に働くわけではありません。
一時期グリコーゲンローディングという手法により通常時よりグリコーゲンを多くする手法がもてはやされましたが、コンディショニングや食事量のコントロールがシビアであった事、運動パフォーマンスに対して悪影響を与える側面が強かったことなどから、一部ではまだ推奨されていたりするものの、メインストリームとはなっていないと思います。
つまり、グリコーゲンを利用するだけでは持久力はすぐに尽きるうえ、鍛えるにも早々に生物学的な限界を迎えるということです。

因みに、人にもよりますがもしグリコーゲンのみをエネルギー源とした場合、最大限うまく利用したとしても好気呼吸的な運動で言えばぎりぎりフルマラソンを走りきれる程度、嫌気呼吸的な運動を繰り返す運動(テニスやサッカー等)であれば2時間30分から3時間程度分のエネルギーしか生み出せないと言われています。
もっとも、グリコーゲンが尽きるまで利用することは実際には不可能(生命維持活動に支障が出る)ため、それよりもかなり前に限界を迎えることになります。

以上の理由から、一般的には脂肪をエネルギー源とした好気呼吸の能力が非常に重要であると考えられています。
これは100m等の非常に競技時間が短い競技においても同様です。確かに競技時間はせいぜい10秒程度でしょうが、その10秒の為に費やす練習時間は膨大だからです。
1日に、数十分しか練習しないなんてことはあり得ないのですから。
人はグルコースを利用した好気呼吸が優位になりやすく、脂肪を利用する能力は意識的に鍛えないと中々高めることができません。
但し、脂肪を利用する好気呼吸をどんなに鍛えたとしても、グリコーゲンを利用した好気呼吸より優位になる事は無いようです。
私が大学で学んでいた頃は、最も脂肪を利用している状態でも全体の50%程度がせいぜいだと言われていましたね。

ちょっと気時の長さが中途半端になりますので、実際にどのようにして鍛えるかは次回の記事にて。