今回からは単独のシュレッダーを上げる場合と複数のシュレッダーを紹介する場合が出てくると思います。
今回はAtomic、Nuclear、Fairyについて数人のシュレッダーを紹介します。

Johny Suderman(上記挙げた全て)、Yves Clail(atomic)、Derek Vandall(nuclear)、Nick Landes(fairy、nuclear)
 Johny Sudermanのatomicが完全に効率的な技術かというと少し違うように思いますが、技のクリーンさ、応用範囲の広さ、安定性等ではやはり彼が最も高い技術を持っていると感じます。一方のYves Clailは上半身が全くと言っていいほどぶれず動作の無駄をなるべくそぎ落としたタイプのatomicで、こちらもまた参考になりますが動画が少ないのがちょっとネックです。
 Nuclearにおいては様々な選手の中でも、Nuclear Dukingをクリーンに収めている動画を見たければ殆どJohny Suderman一択で、後はわずかにDerek Vandalの動画があるくらいですし、完成度ではJohny Sudermanの方が高いと思います。ですがDerek Vandallが動画に収めたAlipine 69とNuclear Ducking Torqueも非常にクリーンで、Nuclear Duckingを研究する動画してはやはり外せないでしょう。
 更にNick LandesもNuclear Whirl>69のドリルを成功させてたりもするので、この3人のNucleaは非常に参考になると言えるでしょう。
 また、Johny Sudermanは私が知る限り初めてAlpine Rubbermanを動画に収録した選手で、いまだに私はこのドリルを動画に収録した選手はJohny SudermanとDavid Clavensしか知らないです。
 fairyについては普段使いする選手が少ないために候補が絞られるのですが、Johny Sudermanが個人的には参考になる部分が多いと思っています。
但し、Lon SmithやJordan Moirも非常に高いレベルでよく使うので、この辺は好みによって判断が分かれる部分もある気がします。Nick Landesも割とfairyを使いますし、上手い選手だと思います。
 なおLon Smithについては既に取り上げましたし、Joran Moirも後に取り上げる予定があるのでここでは特に動画を上げる事はしません。
 また上記に加えて、Johny Sudermanはシュレッド自体も独特なリズムと体の使い方があり、非常にスタイリーな選手だと思いますので、その意味でも見応えのある選手だと思います。

Johny Sudermanの特異性について
 私は個人的にスタイリーという言葉がJohny Suderman程似合う選手はいないと思っています。彼の特異性は以前Lon Smithの考察でも述べましたが、コーディネーション能力が非常に優れいてる点がまず挙げられます。これに加えて、一連の動きの中に「静止」している状態を作り出せるところが他人と違って見える最大の要因だと分析しています。
 通常一連の動きの途中で動きを止めるというのはあまり推奨されない行為なのですが、ごく限られた瞬間にだけ動きを止めても運動の連続性を損ねない可能性が指摘されています。それは多くの場合運動方向を切り替える一瞬です。理由は明確になっていませんので推測ですが、まず運動方向を切り替える以上どんなに短くとも動く速度が0になる瞬間を無くす事は出来ません。そして、その0になる瞬間の長さをごく短時間なら延長しても運動の連続性が途切れないのではないかと私は仮説を立てています。
 Johny Sudermanはセットとその後のオリジナルのトリック切り替える一瞬(つなぎ目)で静止時間を作り出しています。更に、その静止する瞬間がバッグが上昇から下降に切り替わるタイミングと一致している(バッグの速度が0になる一瞬と一致している)ために、まさにその瞬間だけ「時間が止まったように」見えています。
 言うは易し、行うは難しでこのような行為は余程コーディネーション能力に優れていなければできません。おそらくどんなに真似しようとしても、殆どの人間は形すら真似することが難しいでしょう。
 そしてJohny Sudermanの特異性はもう一つ大きな要素が有り、それが身体の各部位の感覚の分離が相当なレベルで出来ている事です。武術だと割と出てくる概念なのですが、スポーツの分野においてはあまりに耳にしませんし、説明しても?マークを浮かべる人が多いのであまり一般的でないのかもしれません。
 物凄く大雑把にいえば、体幹部、頭部、骨盤部、両腕部、両脚部等を其々分離して知覚することが出来ており、更にそれらが互いの動きにつられて動かず(ようは別々に動かせる)、しかし協調させようと思えば出来るという事です。
 Johny Sudermanのシュレッドを肩に注目して見ていると分かる事なのですが、他のプレイヤーと比較しても異様に上下動が少ないです。これは脚部と上半身の動きが明確に分離されており、足の動きに上半身が殆どつられて動いてない事を示しています。
 勿論上位レベルのプレイヤーならこの分離はかなり進んでいるのですが、その中でもJohny Sudermanは非常に高いレベルにあると思います。この分離が出来ないと何か不都合があるのかと疑問に思うかもしれませんが、例えばNuclearをする際にこの分離が不十分だと足の動きにつられて上半身がデックス方向に回転してしまい、トリックの成功率が下がったりせいぜいBOPにしかつなげなかったりします。
 また、Barragingにおいて分離が不十分だと、デックスにつられて上体が浮いてしまい、後半のトリックに移るのが遅れます。これはSteppingだ気付きにくいのですが、セットを高く上げるのが難しいBarragingで顕在化しやすい問題です。
 Nuclearでデックス後バッグに斜めに相対する、Barragingにおいて高難度のトリックが出来る人と同程度のセットの高さが出せているのにBOPにしかつなげないという人は、脚部と上半身の分離が十分にされていない可能性を疑うべきです。
 逆にさしてNuclearやBarragingで高さを出していないのにNemesisやGenesis、Cold Fusion等の高難度のトリックが出来るプレイヤーは、この分離がきちんとできているためにセット後素早く後半の動きに移れているのです。

動画紹介
Johnny Suderman 2009

Rubberman2がスローで収録されています。また、そのほかにもAtomicやFairyに限らず多数のシュレッドが収録されており、非常に見ごたえのある動画です。途中でインタビューが挟まってますが、後半にもシュレッドが収録されています。
 
Joulukalenteri 24. päivä

個人的にJohny Sudermanが最もキレのあるシュレッドをしているのがこの動画だと思います。また、Jordan MoirとJohny Suderman二人の動画なのですが、Jordenのほうもかなりやばいです。
 
Alpine Rubberman

タイトルの通りですがAlpine Rubberman(Spikehammer > Alpine Atomsmasher > Alpine Legbeater > Repeat)です。素晴らしくクリーンです。
 
Footbag Heroes

これは結構前の動画なのですが、7人のシュレッドが収められており、その中にYves Cleilのシュレッドが入っています。Yves Cleilの動画である程度まとまったシュレッドが収録されているものはこれ以外には知りません。そういう意味では貴重だと思います。

Hackrifice

これも古い動画です。冒頭でDerek VandallがいきなりAlipne 69(Nuclear Ducking Drifter)をかまします。また、後半に69往復も収録されています。 

Footbag: 2007ish: Winnipeg: Derek Vandall: Nuclear Ducking Torque

こちらもタイトルの通りDerek VandallのNuclear Ducking Torqueです。とてもクリーンだと思います。

Joulukalenteri 2014: Day 24 Nick Landes & His New Quantums

Nick Landes単独の動画です。Trojan Man(Far Tapping Mirage > Tap > Tapdown > repeat)やReactor Man(Nuclear whirl > Sumo > Reactor > repeat)が収録されています。また、Fairyもシュレッドの随所で使用しています。

Nick LandesのNuclear Whirl > 69 > repeatのドリルも確かに見た覚えがあるのですが、どうしても探せませんでした。