1ー1.フットバッグにおいて必要な要素を考える

 本連載は、以前私のミスにより消し飛ばしてしまった、フットバッグにおける技術に関する考察を復活させるものです。
 元々テキストエディタで記事の下書きを行い、それをブログで更新する形をとっていたので、大部分はバックアップが残ってはいたのです。
 とは言え、それなりに長い期間書いていてかなりの量になっていたことから、なかなか復活に踏み切ることができませんでした。
 ですが、長期の体調不良から復帰後に参加したJFC等での交流を通し、体力の向上や技術の発達といった事について、総合的な知識が求められている様に感じたため、重い腰を上げて再開することとしました。
 量がかなり多いため以前の更新に追いつくだけでもどれだけかかるか分かりませんが、お付き合いいただければ幸いです。

 本内容は、私が筑波大学体育専門学群で学んでいた4年間の内容をベースに、その後に独自で学んだ知識や、自らの競技スポーツにおける経験から得た知識を加えたものです。
 その道の専門家ほど詳しい訳ではないので内容に不備が存在している可能性が高いですが、もし気になった点があればご指摘いただけると幸いです。
 また、以前書いていた内容についても、適宜内容をチェックし、必要であれば修正を行い投稿する予定です。

 まずは、やはりフットバッグに必要な体力の話から始めましょう。
 体力というとかなりの人が持久力と同様の意味で捉えているように感じるのですが、本来体力とはもっと広範な意味を持ち、筋力、スピード、持久力、敏捷性、可動性(柔軟性)、調整(制御)能力といった種々の能力の全体を意味します。
 ですので、今後体力という言葉を使う場合は本来の人間の能力全体の意味であり、持久力とは明確に区別します。
 そして、スポーツにおける体力は更に一般的体力と専門的体力に分けることが出来ます。

 一般的体力とは特定のスポーツに限らない体力の事であり、専門的体力とは特定の競技あるいは運動形態において高いパフォーマンスを発揮する為に即した体力の事です。
 基本的に運動とは、突き詰めればどうエネルギーを生み出すか、生み出したエネルギーをどのように使うかという事に集約されます。
 その、どうエネルギーを生み出すかという部分に関わるのが一般的体力、生み出したエネルギーをどう扱うかというのが専門的体力と言い換えても良いかもしれません。
 例えば酸素を取り込み細胞に届ける能力である心肺機能関連の能力、エネルギー生産の要であるミトコンドリア関連の能力、力を外的に発生させる唯一の帰還である筋肉に関する能力(筋量および最大筋力)といったものが、一般的体力に属します。
 一方で、例えばその生み出したエネルギーを用いてどれだけ速く走ることができるかというスプリント能力、限りなく遠くへ跳ぶ跳躍能力、円盤やハンマー等を限りなく遠くへ投げる投擲能力等は、専門的体力に属します。

 この二つはあらゆる競技における競技力に必須の両輪であり、どちらかだけを鍛えても高いパフォーマンスは望めません。
 例えば100m走において、どれだけ一般的体力(概ね最大筋力とスピード)が優れていても、速く走るための方法を知らなければ決して10秒を切れない、またその逆も然りだということです。
 これはどんな競技においても必須の考え方であり、必然的にフットバッグにおいても必要な考え方だと言えるでしょう。
 そしてそのことについて考えていくために次回から、まずは生理学的な知識を中心に解説を始めたいと思います。

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