3-2 休息の重要性

 休息は当然の話ですが、自分の体が受けたダメージを回復させ更にパフォーマンスを上昇させるという意味で、極めて重要です。特に体力については、休息時に成長していると言っても過言ではありません。
 その為にはどうすればよいかという事ですが、3つポイントがあります。
 適切な栄養を取る、適切な睡眠をとる、休息日に非常に軽めの運動をするの3つです。 

1.栄養について
 栄養については日々バランスの良い食事を行う事が非常に大切ですが、負荷の高い練習をした日と休息日には優先的に補給する必要がある栄養素が有ります。
 それは糖質とタンパク質です。また、この二つが重要ではありますが、糖質が最優先です。
 強度の高い練習をすれば、当然体内の糖(グリコーゲン)は大量に消費された状態です。
 回復のみならず生命維持活動において糖を使用しないという事はあり得ない為、なるべく早く補給する必要があります。
 これは、特に強度の高い練習を行った当日は、意識して摂ることをお勧めします。
 とは言え、栄養補給は基本的に食事からの摂取が望まれること、フットバッグにおける身体に対する負荷を考えれば、サプリメントの使用まではあまり考えなくてもよいでしょう。
 あくまで、通常の食事では疲労が抜けにくいと感じる、あるいは回復速度が追い付かずその理由が栄養面にあると感じる場合に、試しに摂ってみる程度に考えて良いでしょう。
 サプリメントとしては、市販のプロテインを取れば十分でしょう。あれには糖質も含まれている上に、吸収速度もかなり早いですし。
 また、サプリメントにおいて、科学的に効果が一定以上認められているものはプロテイン位しかないという事情もあります。
 そのあたりも含め、プロテインについては別記事でまたある程度詳しく取り上げます。ざっくりと推奨基準を挙げると、ホエイプロテインでタンパク質の含有量が70%以上あれば十分です。後は価格や味を考慮し、継続して使用できるものを選ぶこと。
 基本的に人の体の発達は、その大半がトレーニング内容によって決定され、ボディビルのような極端な筋肥大および維持を目的にしない限り、サプリメント等の摂取する栄養素の影響度は極めて限定的です。
 なので、吸収速度がどうとか求める効果に合わせたプロテイン選びとかは考えなくても問題ありません。
 また、あくまでサプリメントはその名の通り補助なので、通常の食事をおろそかにしないように注意しましょう。
 なお、糖質についてはすぐに枯渇するため補給する事が重要ですが、あまり溜め込めないという事に注意して下さい。
 糖質がエネルギー源となるからと言って、たくさんとってもグリコーゲンの貯蔵量は基本的に増えません。余剰となった分が脂肪に変わるだけです。
 ですので、確かに失ったグリコーゲンを補うための糖質の補給は重要ですが、大量にとれば良いってものでもありません。
 ある程度価格の安いプロテイン(但しタンパク質の含有割合が70%以上の物に限る)に含まれているもので約4g程度ありますが、その後さして時間をおかずに食事を摂るならばその程度でも十分です。
 運動後に食事まで時間があるのならば、おにぎり1個程度(炭水化物換算40g程度)が上限でしょうか。スポーツドリンクの500mlペットボトル1本分でも、概ね似たような量になります。

2.睡眠について
 基本的に身体のダメージを回復する主な時間帯は、睡眠時という事になります。
 その為、どんなに質の良い練習を行い食事をきちんととったとしても、睡眠の量と質が悪ければ回復は遅れます。それも、結構致命的に。
 また、睡眠において最優先は量の確保だと言われています。どんなに質が良かろうが、それで睡眠時間を短縮することは原則としてできません。
 例えば8時間の睡眠が必要な人が、質が悪く9時間必要になるあるいは追加で昼寝が必要になるという事はあっても、質の良い睡眠がとれたから7時間で良いなんて事は起こらないという事です。
 必要な睡眠時間は人によってある程度幅があると言ますが、ショートスリーパーやロングスリーパーと言われる特殊な体質でない限り、基本的には概ね7~8時間の間に収まるようです。
 この各個人における最適な睡眠時間は、訓練によって短くする事は出来ないと言われています。
 短時間睡眠を繰り返すと、人によってはその状態に慣れてしまい、主観的に問題ないように感じる場合も有る様です。しかし、それは決して適応したわけではなく、ダメージ自体は蓄積していくと言われています。
 もちろん最適な睡眠時間は先にも述べた通り人それぞれですが、大半の人は7~8時間の間程度に収まると言われている事を考えれば、7~8時間程度の睡眠を心掛けなければならないでしょう。
 もちろん日によって多少の変動はあったとしても、最適睡眠時間から30分以内の誤差にとどめないと、負荷の高い練習を続けることは厳しいはずです。
 また、どれだけ削ってもこれ以下にしてはならないという最低ラインとして、6時間の睡眠時間を切ることが無いようにしてください。それ以下になってしまうと、身体に及ぼす悪影響が、一般的な生活を送る人であっても甚大になると言われているからです。
 ましてや強度の高い練習を行う人にとっては猶更危険なので、どんな都合が悪かろうが強制的かつ即時に6時間は確保しましょう。
 もしそれが無理だというならば、競技者として生活を送ることを諦めるよう勧めます。
 これは、「絶対に譲ってはいけないラインの一つ」であり、優先順位で言えば最優先にすべき項目です。どれだけ練習日を確保するとか、練習内容をどうするという様なことは、この適切な睡眠時間を確保した後の話なのです。
 それすら確保できないというのは、「物事に優先順位を付けて判断する事が出来ない」か、「競技者として生活することが許される立場にない」かどちらかでしょう。
 どちらにせよ、その様な状態で競技者として高みを目指そうとしても、自分や周囲に不幸しか生まないと思います。怪我をしたりオーバートレーニングに陥る、あるいは精神的な不調をきたす可能性もぐっと高くなりますしね。
 因みに、睡眠時間が長くなってしまう方の誤差は心配する必要はありません。なぜなら、人は最適な睡眠時間を超えて眠ることはできないからです。これが、いわゆる寝だめが出来ないと言われている理由です。
 仮に半日とか眠ってしまうという場合は、ロングスリーパーである等の体質的なものか、睡眠時無呼吸症候群等の睡眠障害により実はちゃんと眠れていないか、睡眠不足によって睡眠負債を抱えており、その解消に充てられているかのいずれかです。
 体質や睡眠障害があるのでもない限り、休みは昼まで寝てしまうとか、いつでもどこでも眠ることが出来るという状態は、典型的な寝不足の状態だと言われていますので、心当たりがある方は気を付けた方が良いでしょう。

3.軽めの運動をする
 これは結構よく言われることなので知ってる人も多いかと思いますが、疲労を取るためには完全に休養を取るよりも軽い運動をした方が良いと言われています。
 いわゆるアクティブレストというやつですね。
 軽い運動というのがピンとこない人が居るかもしれませんが、要はとても運動強度の低い有酸素運動を15分から30分程度行いましょうという事です。
 軽い強度というのは心拍数が100~120程度、目安としては普通に会話しても問題ない程度に軽い運動という事になるでしょうか。
 一番分かりやすい例としてはとてもスピードの遅いランニングだと思います。
 なお、ランニングなら速度の変化を極力行わず一定のスピードで走り、勾配があまりないコースを走りましょう。
 あるいはウォーキングでも構わないと思われます。
 特に体力が低い場合には軽いランニングすら結構な負荷になる事もありますので、その場合にウォーキングは非常に適した運動となるでしょう。
 練習回数について5勤2休が良いとは言っても、その2休は全く体を動かさないという日ではないという事です。

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