3-6 プロテインサプリメントについて

 今回はサプリメントのプロテインについて説明します。なお、プロテインとはもともとタンパク質の事を指しますが、以降は日常的に使われているプロテインサプリメントの意味で使用します。
 サプリメントの中で取り上げるのはプロテインのみの予定です。理由としては、各種身体の発達に関するメタ研究により、摂取することで効果があると認められる(摂取が推奨される)サプリメントは、プロテイン(アミノ酸系)位しかないからです。
 世の中には様々な効果をうたうサプリメントで溢れていますが、実際の所有意差のある結果をもたらすものは非常に限られており、スポーツにおいてはほぼプロテイン位と考えて良いです。後は、ビタミンやミネラルなどが不足している場合のビタミン・ミネラル材位でしょうか。

 一定以上の競技レベルになるとプロテインを取る人はかなり増えますし、ウエイトトレーニングを行っている人は殆どの人が飲んでいるでしょう。
 これには当然いくつかの理由があるのですが、その根源にどんな運動であれ出力を司るのは筋肉のみであり、筋肉を主に構成するのがタンパク質(アミノ酸)だからという事があります。
 これは上腕二頭筋や広背筋、大腿直筋などの随意筋(意識して動かせる筋肉)に限った事ではなく、内臓等を動かす不随意筋(条件に応じて自動的に動く筋肉)なども含みます。
 そして、身体に負荷をかけるという事は、神経系の改善によるパフォーマンス向上もありますが、基本的には負荷をかける部分の筋肉を損傷させるという事であり、それを回復させることでその部位がより強くなるのです。
 その為、高い負荷の運動を続ければ当然筋肉の損傷が大きくなり、その分回復にもより多くのタンパク質が必要になります。
 しかし、タンパク質を多くとると言っても、主なたんぱく質源である肉や魚を多量にとるというのは、なかなか厳しい物があります。
 また、タンパク質を取る際にはよほど気を使わないと一緒にそれなりに脂質もとってしまうため、タンパク質を食物からたくさん取ろうとすると脂質過多(あるいはカロリーオーバー)になる可能性も高まります。
 加えて、負荷の高い運動の後は素早くタンパク質を補給することが推奨されていますが、運動直後に肉や魚を食べろと言われても、無茶言うなって人が多いのではないのでしょうか。
 更に、タンパク質はそのままでは吸収できず、体内でアミノ酸まで分解してから吸収することになるのですが、この分解に時間がかかります。
 ですので、どんなに運動後すぐにタンパク質が豊富な食物を食べても、吸収されるまでに時間がかかってしまいます。
 こういったもろもろの問題点を解決するために作られたのがプロテインであり、サプリメントとして摂取することが推奨されるわけです。

 プロテインはタンパク質がある程度分解吸収しやすい大きさまで加工されており、製品によってはペプチドやアミノ酸のレベルまで分解されているために、非常に速く吸収できます。
 なおプロテインには、主にウイダーインゼリープロテインやプロテインバーのような補助食品タイプと、水や牛乳に溶かして飲むパウダータイプがあります。
 基本的に前者はプロテイン含有量が少なく、余計なものが色々と入っていたりするので、後者のタイプに絞って取った方が良いでしょう。
 以前までは味が非常に悪く、水に溶かしたものは飲むのに覚悟がいるほどだったのですが、最近ではだいぶ改善されそこまで気にならないレベルになっています。
 但し、プロテインを取ればタンパク質はこれだけでオッケーというような万能食ではないので、あくまで補助として考えることが大切です。あくまで栄養摂取の基本は食事であり、それで足りない部分を補うという意識が極めて大切です。
 摂取タイミングとしては運動直後にとれば十分だと思いますが、回復に量が足りていないと感じる場合は、朝食後や就寝前等の摂取も検討すると良いでしょう。
 

 パウダータイプのプロテインをスポーツショップやネット通販で探すと、実にさまざまな種類が売られています。
 その中で、持久力、瞬発力、ウエイトアップ等の効果による種類の分類については殆ど気にしなくて良いです。
 私が大学時代にある授業の担当だった教官(当然体育が専門)は、鼻で笑ってましたね。
 というのも、その人の体がどういう方向性で発達するかは、どのような練習あるいはトレーニングを行ったかの影響が支配的だからです。
 摂取する栄養素の種類(アミノ酸の種類)で変わるような部分は無いとは言いませんが、ほぼ無視して構わないレベルでしか影響しないからというのがその理由のようです。
 また、吸収性に違いをうたう高価なプロテインもありますが、そもそも一般的な食物の摂取からプロテインの摂取に変える事による吸収速度の改善が非常に大きく、それに比べればプロテインの種類による吸収速度の差はあまり大きくないので、そこまで気にしなくても良い(普通のプロテインで十分)です。
 何由来かという分類については、とりあえずホエイ(動物由来)を選んでおけば良いと思います。
 プロテインを取る理由自体が素早く補給したいという目的が大きいので、そこであえて吸収の遅いプロテインを取る理由が無いからです。もしその目的でタンパク質が撮りたいなら、普通に食事から摂れば良い話ですし、サプリメントという考えからも逸脱してしまっていると思います。
 また、必須アミノ酸がすべて含まれているという意味でもホエイが適しています。但し乳由来なので、アレルギー等で問題がある人は別の(例えばソイ)プロテインを探すとよいでしょう。

 一番注意しなければならないのは、タンパク質の含有割合です。これは、製品によってかなりの差があります。
 中には、成分の7割強を炭水化物が占め、タンパク質(アミノ酸)の含有割合は2割にも満たないという、それはプロテインなのかと疑問に感じるような製品もかなりある(安価な製品に多い)からです。
 成分の目安として、タンパク質の含有割合が7割を超えてれば問題ないでしょう。中には8割や9割に達するものもありますが、それらは非常に高価になることが多く、また7割程度の製品との差もそんなに大きくないので、あまり気にしなくて良いです。
 それ以外は殆ど気を付けることはなく、安価であったり味が良いと評判のもの(これも結構大事です)を選べばよいです。
 プロテインの質を求めたい人は、グルタミンが入っているかどうかまでは気にしてよいかもしれません。但しそれ以上を求めるととてもコストパフォーマンスが悪いですし、プロテインはあくまでサプリメントという観点からも外れ気味になってきます。
 お金に糸目は付けないのでとにかく最高の物が欲しいというなら、それはその人の自由なので止めませんが、最低限食事をおろそかにするような事は避けてください。
 プロテインは非常に高価という訳ではありませんが、決して安価なものでもありません。
 また、継続して取り続ける必要もあるので、そのあたりはよく考えて選択した方が良いでしょう。
 
 また、これは別視点からの注意となりますが、国内で正規品として流通している、あるいはアンチドーピング認証を受けている製品から選ぶようにしてください。
 日本国内での食品関連の流通に慣れていると、成分表示と中身は一致しているというのが普通だと思いがちですが、海外だと違っていることが多いようです。しかも、割とえげつないものが混じっているケースも耳にします。
 海外で飲んだら筋肉が良く発達すると話題のプロテインを飲んでいたら、ドーピング検査に引っかかった(筋肉増強剤、ステロイドなどが含まれていた)なんて話が冗談抜きでありますので。

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