3-12 練習の統合

 フットバッグは他競技と比較しても非常に多くの技術要素がある競技だと言えます。
 その為に、ある程度選別するにせよ、何らかの工夫を凝らさなければ練習時間がいくらあっても必要な練習量を確保できなくなります。
 特に初級者~中級者を抜け出し、セット+何らかの技を練習できるようになるとトリックの数が爆発的に増えるので、下手をすると自分が達成したい目的から大きくずれた練習をしてしまいかねません。
 ある技術を習熟するためにはどうしても一定期間、一定数の反復練習をこなす必要があります。
 ですが、練習したい技術が膨大なために、いくら時間が有っても足りないと感じる人が殆どでは無いでしょうか。
 その為に様々な工夫を凝らす必要があるわけですが、以前にも少しふれた練習を統合するという視点を紹介します。

 まず、ducking clipperとinfinityをそれぞれ個別に練習している状況を想定します。
 以前のモジュール化の考え方を使い、ducking clipper 左右交互20回5セットと、infinity左右交互20回5セットを行っているとしましょう。
 これらがある程度安定するようになってきたら、ducking butterfly左右交互20回5セットを行う練習に置き換えます。
 そして、ducking butterfly左右交互の練習が、ducking clipperとinfinityの要素を同時に満たしていると考えます。
 前者は合計200コンタクト分の練習、後者は合計100コンタクト分の練習ですが、先に述べた考え方により充足している練習要素は同一とみなします。
 この様に練習内容を統合することで、トータルでかかる時間を圧縮することができ、余った時間を別の練習に割り当てる事が可能になります。
 この考え方は、以前の記事で解説した練習の質を上げることにもつながります。

 もっとも、あくまでそう考えるという事であって、完全に充足しているわけでないことは多いです。
 先の例でいえば、ducking clipperとducking butterflyでは感覚は結構変わりますし、それはducking butterflyとinfinityでも同様でしょう。
 また、ducking butteflyの練習に変更すると難易度が上がるため、ducking clipperやinfinityの時よりドロップが増えるので、練習時間も単純には半分にならないはずです。
 しかしながら、フットバッグはとにかく技の数が多く、Add数が増えると構成要素もどんどん増えていくため、いちいち個別要素を切り分け別々に練習していると、いくら時間があっても足りません。
 もちろん初メイクを狙いに行く場合は個別要素をそれぞれ出来るようになる練習をしなければ始まりませんが、一度できた技やある程度出来る技などは、なるべく練習を統合していかないと、あまりに時間がかかり過ぎてしまいます。

 とは言え、基本的には統合してより難しい技に挑戦していくことをベースにしつつも、それだけでは技術の習得は完結しないのがまた難しい所です。
 時にはそういった上位の技の構成要素を個別に練習することで、応用技と基本技の関係性を理解する、また理解を深めることも大切です。
 clipperやbutterflyを単発で練習し、それが上位の技に応用する際にどうあるべきなのかを考えることも、重要な練習となります。
 大抵の場合、基礎や基本と呼ばれるものは最初に身に着けるものでもありつつ、最後にたどり着くものでもあるという事です。
 特に競技力が上がれば上がるほど、フットバッグに限らず様々な競技スポーツにおいて、最後は基礎技術の精度の差が、彼我を差を分ける大きな要因になることは非常に多いのですから。

 これらの考え方をうまく使い分け、自分の成長速度と練習内容を照らし合わせながら、どのような比率で練習するかを配分することが重要です。

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